2008年08月13日

精密射撃教本を読み解く (2) 間違った技術の修正

引き続き、精密射撃教本「オリンピック・ピストル・シューティング」を読み進めていきます。今回は「間違った技術の修正」。悪い癖があると弾着位置に傾向が現れるようです。

照準のエラー


サイト位置関係のズレ
 フロント・サイトとリア・サイトの位置関係が正しくない場合、小さなズレが標的までの距離によって増幅され、中心点から大きく外れた弾着となる。
標的位置関係のズレ
 サイトの位置関係が正しく、標的との位置関係がズレている場合、中心点から大きく外れた弾着とはならない。

引き金リリースのエラー


競技用ピストルの重心は引き金エリアにあり、引き金エリアでの些細な動きがピストル全体に影響する。

スナッチ・トリガー・リリース(引き金を手の内方向に引っ張る操作)
 弾着は右方向に現れる。
ジャーキング・トリガー・リリース(引き金を手と逆方向へ押す操作)
 弾着は左方向に現れる。

引き金と指の位置


引き金にかける指の位置が間違っていると、引き金を引くときに左右のブレが発生する。

引き金に対して浅く指をかけている(指先付近)
 右側への弾着となる傾向がある。
引き金に対して深く指をかけている(第一関節付近)
 左側上方への弾着となる傾向がある。
引き金の外側(手の近く)に指がかけられている
 引き金を引く力は手の方向へ働き、右側への弾着となる傾向がある。
引き金の内側(手と逆側)に指がかけられている
 引き金を引く力は手の逆方向へ働き、左側への弾着となる傾向がある。

その他の要因


撃発動作により腕と肩の筋肉に緊張を生じさせた場合、標的上方への弾着が現れる。
この際、撃発後のフォロースルーにおける照準点もまた高い位置に止まることから、比較的容易に原因が解る。
十分なフォロースルーをしない場合も、上方への弾着が現れる。

グリップのエラー


グリップを握る力が緩いと、ピストルの重量は手の空いている側に向かって逃げようとする。
このため、弾着は左側に寄せられる傾向が見られる。
逆に、グリップを握る力が強いと、手はヒールレストを強く押さえることになり、弾着は右側に寄せられる。

無理な姿勢によるエラー


インライン・スタンスにおいて首の回しが不十分な場合や、首と目の負担が大きい場合、視線とともに腕が左右にブレることがある。
これは多数の良い弾着の中で、少数の悪い弾着として現れる。
悪い弾着は右射手の場合標的の左方向に現れることが多い。

集中でのエラー


最も多い原因は集中の欠如にある。
集中の欠如から生じる弾着は、特定のパターンを持たないばらばらの弾着となる。





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Posted by hairo  at 02:04 │Comments(0)APSカップ

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